太閤秀吉が築いた初代大坂城の石垣を発掘・公開への取り組みと募金案内。

豊臣石垣コラム

大阪城の撮影スポット 西の丸庭園からの眺望 その2

今月のコラムは城の写真家、岡 泰行さんの“大阪城の撮影スポット”第3弾です。今回も引き続き西の丸の魅力を紹介していただきます。重要文化財・乾櫓の建物内部や外観を城内側と城外側の両方から紹介していただいています。乾櫓は千貫櫓と共に元和6(1620)年に建設された城内最古の櫓の一つです。建物細部の特徴までわかる精細な画像です。

さて前回に引き続き、西の丸庭園からの眺望をご紹介します。

一般的に建築物は真正面から見ることにより、その構造美をしっかり捉えることができます。大阪城の天守を真正面から望むのにもっとも良い場所は、大阪迎賓館前。芝生広場に立つと、ちょうど天守の真西正面に相対します(写真1)。ここからは天守のシンメトリーの美しさや、武士がどっしりと座っているかのような堂々としたフォルムが目を引きます。加えて連続した破風の絵的な面白さや、最上階の外壁に描かれた伏虎と鶴などもよく見えます。復興天守ではありますが望楼型の特徴である、下層はどっしり、上層はすっきりという収まりの良さも伝わります。おすすめの撮影の時間帯は天守が西日に染まる夕方です。

大阪迎賓館前から天守をズーム

写真1.大阪迎賓館前から天守をズーム

(レンズ焦点距離は100mm・35mm換算)

写真2.春のサクラの季節には近くにあるしだれ桜を写し込むのもおすすめ

写真2.春のサクラの季節には近くにあるしだれ桜とともに

撮影スポット

撮影スポット

迎賓館前からさらに西へ向かうと見えてくる国の重要文化財、乾櫓。西の丸の「乾の方角(南西)」にあることから、その名があります。1・2階の床面積が同じ総二階造という、櫓としては珍しいタイプ。内側からは石垣に沿ったL字型で、窓がないため地味な印象です。しかし、一度城外へ出て西外堀越しに見ると、がらっと印象が変わります(写真3)。1階に下屋(庇)や破風、石落としを施し、櫓としての姿を際立たせています。解体修理の際に元和6年(1620)の文字のある瓦が発見されたことから、千貫櫓とともに城内に残る建築物で最古と推定されています。

二の丸水堀越しに見る乾櫓

写真3.西外堀越しに見る乾櫓

(レンズ焦点距離は24mm・35mm換算)

撮影場所は、堀の外側にあるライトアップ装置のあたり。風がなければ、景色が水面にきれいに反射する絵が撮れます。光の影響を考えるとこちらも撮影に適した時間帯は夕方です。余談ながら、ライトアップ装置のある城も増えていますが、そのライトの位置は絶好の撮影スポットになることがよくあります。参考にしてみてください。

※2019年8月現在、乾櫓の内部は公開されていません。いつ公開されるか分からないので特別公開の情報はいつもチェックを。

さて、2回に渡り西の丸庭園の撮影スポットを見てきましたが、紹介したい場所はまだ残っています。そこで事務局にお願いをして、次回も西の丸庭園の撮影スポットをお伝えすることになりました。お付き合いいただければ幸いです。

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